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第11回
鉄骨造で一番重要なのは第三者試験
なぜ前回に説明したような事が起きたのでしょうか。法的には第三者試験会社(溶接工場とは関係のない会社)による探傷試験が義務づけられていますが、第三者といっても鉄骨工場がよく使用している検査会社を使うことが多く、その検査費用も鉄骨工場が支払っているケースがほとんどなのです。私の事務所では試験会社を設計図面の中で指定しています。それだからこそ、前述のような欠陥が判明したのです。逆を返せば、前述の工場からはこれまで甘い試験で相当な数の建物が世に送られてきたことを意味します。
1995年1月の阪神大震災で崩壊した建物の内、新耐震基準(1981年)以降の建物で修復が不可能くらいに崩壊した建物が鉄筋コンクリート造では5%でしたが、鉄骨造は32%もあったという報告が上がっています。その現状から同年10月には耐震基準の基準が作成され、鉄骨造については溶接の品質確保のための管理と検査の徹底が記載されたのです。
1995年1月の阪神大震災で崩壊した建物の内、新耐震基準(1981年)以降の建物で修復が不可能くらいに崩壊した建物が鉄筋コンクリート造では5%でしたが、鉄骨造は32%もあったという報告が上がっています。その現状から同年10月には耐震基準の基準が作成され、鉄骨造については溶接の品質確保のための管理と検査の徹底が記載されたのです。