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建築知識

第18回

鉄筋を錆びさせないようにするには

コンクリート中に挿入された鉄筋はまず錆びてはいけません。錆が鉄筋の耐力を低減させるわけではありませんが、錆びることにより鉄は体積の約2.5倍にまで膨張してその膨張圧によりコンクリートに「ひび割れ」が発生します。ひびわれが起きるとそこから酸素や水分が入り込み更に錆は進行し膨張しますので、コンクリートとの一体性がそぐわれ鉄筋コンクリートとしての耐力がなくなってしまうことになり、崩壊への道を歩むことになります。
それでは、鉄筋を錆びさせないようにするためにどのような工夫が凝らされているのでしょうか。鉄筋は図のようにかぶり厚さという一定の厚さのコンクリートにより保護されて埋め込まれています。建築基準法では梁・柱・耐力壁は40㎜以上(最小30㎜)、地中の梁(基礎梁)は70㎜以上(最小60㎜)、スラブ・一般壁は30㎜以上(最小20㎜)となっています。かぶり厚を厚くするにはもう一つの理由があります。コンクリートは強いアルカリ性でその中に埋め込まれている鉄筋は表面に「不動態皮膜」と呼ばれる皮膜を形成し鉄筋を腐食や錆から保護しているのです。ところが、時間と共にコンクリートが中性化していく(65年で3cm進むと言われており、中性化深さはXcm=√経過年数/7.2 という計算式が使用される)ため、保護機能が低下するのです。コンクリート自体は中性化したからといって強度が低下するわけではありませんが、中性化により鉄筋が錆びやすくなるためかぶり厚をとっているのです。
 かぶり厚はコンクリート造の耐久性と関連するため、長期優良住宅の認定基準ではかぶり厚を基準より1cm多く取る事になっています。かぶり厚が厚ければそれだけ耐用期間が長いといえるのです。それではかぶり厚が厚いほどよいかと言えば、鉄筋が入っていない無筋コンクリートにヒビが入りやすいのと同じようにヒビが入り易くなりますので注意が必要です。ちなみに私の事務所では標準仕様で1cm多く取っていますが、その場合は壁厚やスラブ厚も18cm以上とするなど厚めにしないと鉄筋がうまく配筋できなくなりますので注意して下さい。また、壁やスラブを厚くしたとしても、鉄筋コンクリートの価格は1㎡を1cm厚くするのに200円程度なのだということも覚えておくとよいでしょう。

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