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第34回
建物の屋根形状
建物のスカイラインを創り出しているのは屋根の形です。世界中のどの国でも、その地方独特の屋根形状があります。屋根が木造である限り屋根には傾斜が必要で、その角度や形にその国独自の文化の一面が読み取れます。雨が漏らないようにするだけなら屋根が傾斜していればよいだけなのですが、その傾斜の方法や組み合わせ方により多くの屋根形状が見られます。西欧に見られる石造りの建物においても、屋根は木造の切妻屋根なのですが、切妻壁の前に屋根形状を隠すような装飾壁などを施しているため屋根の印象が少ないかもしれません。日本や東南アジアなど雨の多い地域では、屋根を意識してデザインしているため、いろいろな形状の屋根が誕生し現代に至っています。どの形状の屋根を選択するかは、造りやすさから起因するコストが基本ですが、室内空間から屋根の形状が決まってくることも少なくありません。