第13回
トンボ

いいえ、違います。これもれっきとした建築用語であるんです。「トンボ」というのは、防水層の立ち上がりに取り付けて使う針金付の小さな金属片のことです。
屋根や手摺など、立ち上がりの防水層を保護するために防水モルタルを塗りつける下地として使うラスと呼ばれる金網がありますが、それを固定する金具のことなのです。

小さくて目立たないけれども、縁の下の力持ちになっているわけです。
トンボといえば、野球のグランドを均しにするときに使用するT型の道具もそう呼ばれていますが、馴染みのある形、名前だけに、他の業界にも「トンボ」と呼ばれているものがあるのかもしれませんね。