第64回
“ほおづえ”

彫刻で有名なロダンの代表作『考える人』もやっていますが、仕事中にじっくり考えていると頬杖してしまいますよね。授業中に頬杖しない!と先生に怒られたこともあったような…。

この建築で使う「方杖」とは、小屋組みの部材の1つで、真束(小屋組みの中央にある垂直の束のこと)と合掌(屋根のこと)とを緊結した斜めの部材のことです。

方杖は、横の力に対しての変形を防止する役目を持っています。壁では筋かいが同じ役割をしています。ご参考までに、筋かいは、「筋違い」「筋交い」と書かれ、柱と梁で四角形に囲まれた軸組に対角線状に入った補強材のことを指します。鋼棒や鉄骨で入れる場合は「ブレース」と呼ばれます。