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第22回
硬いコンクリートは100年コンクリートには絶対条件
また、流動化剤を入れるとコストアップになるというのならスランプ15cm位のものを丁寧に振動機(バイブレーター)で突き固めて、スラブはタッピングと行って柔らかい内に叩いて中の空気や水を追い出すことにより密実なコンクリートができるのです。ちなみに空気量が1%増加すると強度は4~6%低下するといわれています。現在多くの現場では施工性を高めるためにAE剤という混和剤を添加して空気量3~5%にして施工しています(一般的には空気量1%につき単位水量を約2%減らすことが出来ます。単位水量が2%減少すると水・セメント比が約1%小さくなり強度が4~6%増加することができ、空気連行による強度低下分とほぼ相殺することになるわけです)。このように水が少ないのが良いコンクリートなのですが、流動性が悪く施工も丁寧でないとジャンカがでて鉄筋との一体性もそぐわれるとコンクリートの品質云々より最悪のコンクリートになってしまいますので、そのバランスが非常に需要なのです。それでも、現場では柔らかめのコンクリートを使いたがるので、スランプ試験の場所に現場監督を同行して「コンクリート柔らかすぎないですか。堅いコンクリートでしっかりと施工して下さい」と一言いってみて下さい。次回のコンクリート打ちのスランプ試験が楽しみになります。