第12回
ふかすって?
このふかすとは、夜更かしの“更かす”でもなければ、たばこを“吹かす”の意味でもなく、ご飯を“蒸かす”の意味でも、ありません!
建築で言う“ふかす”とは、
仕上げ面や仕上げ線などを大きくして、前に出すことをいいます。構造上問題は無いが、デザイン上または納まり上、仕上げ面を前に出した方がよい場合に行います。
例えば、部屋内に柱や梁が多くあり、壁の凸凹が目立つ間取りがありますよね。
凹凸がありすぎると家具も置きにくく、使い勝手が悪くなります。そこで、凹凸を減らすために、あえて壁を前に出し、床面を狭くすることがあります。こうすれば壁はフラットになり、家具は置きやすくなりますよね。この壁を前に出すことを、“壁をふかす”といいます。

リフォームの際に“ふかす”の言葉が出てきたら、ぜひデザインの追求も一緒にしてみてはいかがですか?