第37回
サンスケ

建築業界では、誰でも必ず持っているもの。それは「三角スケール」という定規です。小学校のときに使った三角定規と同じ?と思われた方もいるかもしれませんが、あの三角定規とは同じものではありません。
この定規には、三つの面の両側に計6種類の縮尺が異なる目盛りが刻まれていて、縮尺規定の入っているのが特徴です。断面形状が三角形をしていることから、こういう名前で呼ばれています。主に製図の際に使用しています。必要な縮尺にあわせて使用面を選び、寸法を測って図面を描いたり、描かれた図面から寸法を読み取る為の道具です。

製図道具としての三角スケールはあくまでも寸法を取る為の道具であり、寸法を刻んだ塗装面が摩擦することを防ぐ為にも、線を描く作業自体はあくまでもT定規というものや、平行定規、三角定規といったものを使用します。
いまや、CADといったパソコンの中で、図面を書くことが多くなった時代において、なかなかT定規等の出番は少なくなってきましたが、このサンスケだけは、小さい存在ではありながらも、いつまでも使い続けられている定規です。