第50回
とんび?!

実は建築の現場でも、「鳶」という言葉を使います。よく聞くのは、高い所での作業を専門とする“鳶(とび)”職人さんですよね。裾が膨らんだズボンをはいて、高いところですいすい作業する姿は、スゴイの一言です。

瓦には、様々な種類があります。一般的な瓦は、平板瓦や和形瓦など比較的平らな形状で四角いものですが、寄棟(よせむね)屋根で二つの軒先のぶつかる角に用いられるのが、ちょっと形の異なる役瓦です。
役瓦にも多種がありますが、寄棟や入母屋(いりもや)の隅の軒先に使われるものが、隅瓦(すみがわら)です。その中でも一体になった瓦が、トンビです。正式には、廻隅(まわりすみ)といいます。ちなみに、隅瓦のうち、いくつかの部分に分けられたものは、切隅(きりすみ)と呼んでいます。
瓦屋根を見かけたら、トンビを探してみてください。