第60回
合番(あいばん)

合番とは、ある工事をする際、間接的に、関係のある職人の人間が施工時に立ち会う事を言います。例えば、コンクリート打設の際、メイン業者がポンプ工・木工・土間工なのに対し、電工や設備工、型枠大工、鉄筋工などが立ち会う事を合番といいます。
ただし、立ち会うだけではなく実際には多少の手伝いをさせられることが当たり前になっており、合番を嫌う人が多いのが現状になっています。

これは「合番」自体がそもそも相手の都合に合わせて番をしている仕事(現場立会い)という色が濃く出ている為「単に合わせているだけなのは仕事ではない」という職人の確固たる理念に反し、そのように表記するのだとか。
つまり、合番を相番と表記ことによって「関連する相手の何らかの施工都合により、現場立会いも兼ねて、何か不足の事態が起きたら迅速に対応することが出来るように、すぐ近くで待機している仕事」という解釈の元、あえてそのように表記しているそうです。
こういうことからも職人さんの仕事に対する強いプライドを垣間見ることが出来ますね。